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「最近、景気が良くなっている」という話は、たびたび耳にします。
しかし、本当でしょうか?
私たち庶民の暮らしは、一向に良くなっている気配がありません。
「お給料が全然上がらない」という人もいるでしょう。
または、「お給料は多少上がったけれど、なぜか生活が楽にならない」。そんな人も多いようです。
今後、私たちの生活は楽になるのでしょうか?
それとも、今よりもっと厳しくなってしまうのでしょうか?
そんなことを考えているとき、「シュリンクフレーション」という言葉を知りました。
そこで今回は、私たちの暮らしと大きく関わる、「シュリンクフレーション」という現象について、調べたことや考えをまとめていきます。
シュリンクフレーションとは?いわゆる「ステルス値上げ」「実質値上げ」
「シュリンクフレーション」と言うと難しそうに聞こえますよね。
ですが、「ステルス値上げ」「実質値上げ」「隠れ値上げ」「スモールチェンジ」といった言葉は、聞いたことのある方も多いと思います。
商品の値段は変わらないけれど、内容量が少なくなっている…。これが、シュリンクフレーションです。
お弁当だけじゃない!お菓子も洗剤も…シュリンクフレーション=実質値上げはこんなにある!
シュリンクフレーション、いわゆる「実質値上げ」「隠れ値上げ」は、数え切れないほど多くの商品で行われています。
「いつの間にか容量が減っている商品wiki」にて、有志がシュリンクフレーションの実態を取りまとめています。
そこに挙げられた商品は、総数560以上(2019年10月時点)。
あくまで“有志による取りまとめ”ですから、まとめ切れていない商品もまだまだあるでしょう。
※「いつの間にか容量が減っている商品wiki[1]を元に当サイト作成
その内容も、菓子、飲料、インスタント食品、冷凍食品、加工食品、日用品、外食その他…と多岐にわたります。
シュリンクフレーションは、特定の企業やメーカーだけのせいではなく、日本企業全体で行われていることだと言えるでしょう。
私がショックを受けた「隠れ値上げ=シュリンクフレーション」商品の例
せっかくなので、私が個人的にショックを受けた「隠れ値上げ」商品も、いくつかご紹介したいと思います。
といっても、特定のメーカーや商品をやり玉に挙げるつもりはありません。“個人的にファンだからこそ、ショックを受けた”ものを、今後の期待も込めてご紹介します。
カルビー・ポテトチップス
1975年:90g(税抜100円) ⇒ 2019年 60g(税抜100円)
「私の身体の1/3はカルビー・ポテトチップスで出来ている」といっても過言ではないほどの大ファンです。最近は食べ過ぎに気を付けていますが、それでも週に最低2袋は買う生活を、何年も続けています。
これほど美味しい商品ですから、胸を張って値上げして頂きたいです。そのほうがまだ納得感があります。
日清ハム シャウエッセン
2005年:158g(税込498円) ⇒ 2013年:127g(税込498円)
「今夜はシャウエッセンよ」という母の一言で、子どもだった私は、どれほど胸を躍らせたことか…。そんな思い出もあって、シャウエッセンは、今でも私にとって特別なウインナーです。
本当に夢のある商品ですから、隠れ値上げなどせず、堂々と値上げをしてもらったほうが、まだガッカリしません。
P&G h&sシャンプー
2007年:530ml(税抜445円) ⇒ 2017年:370ml(税抜445円)
トラブルの多い髪質の私にとって、もはや手放せないシャンプーです。はじめて使った時、自分の髪がこんなにもキレイになるのか…と驚いたのを、今でも覚えています。
普段愛用のシャンプーですから、もちろん、小さくなったのには気づいていました。ですが改めて数字を見ると、「こんなに減ったのか」とショックです。
筋肉への負担が軽減、持ちやすさアップ、地球にやさしい…ステルス値上げの言い訳がヒドすぎる!
ステルス値上げ、隠れ値上げ(=シュリンクフレーション)と言えば、各社の“言い訳”も見どころです。
容量が小さくなる=実質値上げについて、言い訳にもならない説明が行われた例もあります。
「パッケージリニューアル」
⇒パッケージが小さくなる、つまり容量が減るってことですね。
「持ちやすさアップ」「女性やお子様にも持ちやすいサイズ」
⇒ようするに小さくなる、ということですね。隠れ値上げの言い訳に女性や子どもを利用しないでください。本当に。
「筋肉への負担を軽減」
⇒容量が減れば軽くなりますからね。でも、負担を軽減して欲しいのは、筋肉ではなく家計です。
「地球にやさしいエコサイズ」
⇒わたしのお財布にも優しくしてくれませんか?
各社、「赤城乳業 ガリガリ君」を見習ってください
もう大勢の人が言っていますが、「隠れ値上げ」「ステルス値上げ」をされるぐらいなら、せめて堂々と値上げをして欲しいと思います。
こうした「シュリンクフレーション=実質値上げ」が当たり前のように行われる中、堂々と値上げをし、賞賛を浴びた企業もあります。それが、赤城乳業のアイスキャンディー「ガリガリ君」です。
2016年、赤城乳業は、約25年ぶりの「ガリガリ君」値上げに踏み切りました。その際、値上げを隠すことなく、むしろCMを展開して積極的に告知しました。
TVCM「ガリガリ君値上げ編」
こうした赤城乳業の姿勢に対して、消費者からは「よく正直に言ってくれた」「これまでよく頑張ってくれた」と、賞賛の声が殺到。なんと、値上げ後にも関わらず前年比10%増と、売れ行きも伸びたのです。[2]
できれば値上げはやめて欲しい。それは確かです。
でも、値上げをせざるを得ないなら、奇妙な言い訳をしてステルス値上げをするより、堂々と「値上げをします」と言って欲しいと思います。
シュリンクフレーション=実質値上げで、さらに生活が苦しくなる恐れも
問題は、シュリンクフレーション=実質値上げで、今後も私たちの暮らしは苦しいままか、今よりさらに苦しくなる恐れがあることです。
シュリンクフレーションによる家計圧迫は、「意識していても、なかなか気が付けない」点が、もっとも大きな問題ではないでしょうか。
普段と同じ値段で、普段と同じものを買う。
でも、何か足りない。すぐに無くなってしまう。
「あれ?もうこんなに使ったかな?こんなに食べたかな?」
「足りなくなっちゃったし、また買いに行こう」
こうして、気が付かないうちに家計支出が増えていく…そんな状況が既に、多くの家庭で起きているのではないでしょうか。
“危険性”に気が付いた人だけが、生き残れる時代に
“危険性”に気が付き、しっかりと考えて賢く行動できる人だけが、生活を守れる…。極端に言えば、そんな時代になりつつあるような気がしています。
何も考えず、「昨日と同じ今日、今日と同じ明日」がやってくると信じて、思考停止していては、じわじわと苦しくなっていく一方です。
そして、いざ「お金が足りない」「お金が払えない」となった時には、“なぜそうなったのかも、わからない”…。
そんな風になる前に、今のうちから家計を見直し、しっかりとアンテナを張り、いざという時の備えをしておくべきです。
とくに、クレジットカードやカードローンの利用残高など、月々の支払いがまだ残っている方は要注意です。じわじわと暮らしが苦しくなっていく中で、こうした返済が大きな足かせになってしまうからです。
特に、今すでに「返済が少しつらい」とか、「今後も返済し続けれる自信がない」といった場合は、かなり危険だと言って良いでしょう。万が一、数か月以上の滞納が生じれば、差し押さえを受けてしまう恐れもあるからです。
こうした危険性に備えるために、今のうちから、“いざという時、債務整理の手続きで、返済がどのくらい減らせるのか”無料診断を受けておきましょう。
自分の返済が、手続きでどのくらい減らせるかは、知っておく必要のある情報です。
ぜひ、次の記事から詳しい解説をご覧ください。
シュリンクフレーションは、アメリカの経済学者が提唱
さて、ここからは、もう少し踏み込んだ考察をしていきます。
「ステルス値上げ」「実質値上げ」「隠れ値上げ」…。
こうした問題や不満に、“シュリンクフレーション”という名前がついたのは、非常に大きな意味を持つと思います。
「商品の内容量が少なくなっている」
「パッケージが小さくなっている」
「#くいもんみんな小さくなってませんか日本」
こうした話は、もう何年も前から、インターネットでたびたび交わされてきました。Twitterの期間指定検索を使って調べたところ、2008年頃から「ステルス値上げ」という言葉が使われているようです。[3]
10年以上も前から、私たちはずっと「ステルス値上げ=シュリンクフレーション」に気が付いていました。
そして2016年、ついに経済学者からも、この「ステルス値上げ」「実質値上げ」「隠れ値上げ」の問題が指摘されたのです。
例えば様々な商品が、価格やパッケージが変わらないままサイズだけはシュリンクしている。この「シュリンクフレーション」こそが兆しなのだ
出典:Pippa Malmgren (2016).Signals: How Everyday Signs Can Help Us Navigate the World's Turbulent Economy. Weidenfeld & Nicolson.
「ステルス値上げ」を「シュリンクフレーション」という言葉で提唱したのが、アメリカの経済学者、Pippa Malmgren(ピッパ・マルムグレン)氏です。Weidenfeld & Nicolsonという、権威ある出版社より発行された学術論文にて言及されています。
つまり、これまで“庶民の愚痴”でしかなかった「ステルス値上げ=シュリンクフレーション」は、今や「経済学者も認める問題」になりつつあると言えるでしょう。
なぜ企業はステルス値上げ=シュリンクフレーションに走るのか
百歩譲って、「企業もみんな苦しい、儲かっていないから仕方なくステルス値上げをしている」のであれば、まだ理解できる部分もあります。
しかし、
- 三井住友DSアセットマネジメントの分析レポートでは、「2019年度の日本企業業績見通し 2019年度は6年連続の過去最高益更新を予想」。[4]
- 時事通信社の報道でも、「国の税収、過去最高=バブル期超え、60.4兆円-18年度」。[5]
日本中にお金が溢れ、「札束を振ってタクシーを止めた」あのバブル景気の頃よりも、さらに多くの利益を上げている企業も多いようです。
中には本当に経営が苦しい企業もあるはず
もちろん全ての企業が儲かっているわけではありませんから、中には「経営が苦しくて、仕方なく」という所もあるでしょう。
本当は値上げをしたいけれど、ライバル製品より値段が高くなれば売り上げがさらに下がってしまう。そこで仕方なく、“お値段据え置き”で利益率を上げるために、実質値上げに走る…。
個々の企業の判断としては、そういった側面もあるのかもしれません。
ステルス値上げが「当たり前になる」ことが一番の問題
ステルス値上げ、実質値上げが、ごく一部の企業だけであれば、まだ大きな問題にはならないでしょう。
しかし、「業界全体で、当たり前のように何度も行われる」となれば、話は違ってきます。一社の判断を越えた、業界全体での風潮となれば、それは社会問題と言っても良いでしょう。
私たち一般消費者としても、「どの製品を選んでも、実質値上げで割高になっている」という状況になれば、もはや逃げ場はありません。
これこそが、シュリンクフレーションという経済現象の恐ろしさだと思います。
生活必需品は、“買わない”という選択肢が無い
なにしろ、シュリンクフレーションの生じている品目は、食料品、日用品など多岐にわたります。
せめて一部の嗜好品・贅沢品だけであれば、まだ我慢もできます。しかし、そうではないのです。
庶民の暮らし、庶民の家計を直撃する生活必需品が、シュリンクフレーションで割高になっています。
企業が儲かっても、庶民の暮らしは良くならない
企業は過去最高益を上げ続けてもなお、隠れ値上げを止めようとはしません。値上げを後押しするかのように、消費税増税も行われました。
こうした状況を見れば、「今後は私たちの暮らしぶりも楽になる」と、楽観視は決してできません。
むしろ逆に、「企業が儲かっても、庶民の暮らしは苦しいまま」「今よりもっと苦しくなるかも」と警戒をするべきです。
家計への負担が軽減されず、むしろ負担が大きくなってく…こうした想定に立つとき、当サイトとしては、やはり返済や支払いを背負った人たちのことが気がかりです。
今すでに
「カードローンやクレジットカードの返済が厳しい」
「利用残高がなかなか減らない」
とお困りの方は、今後ますます滞納・差し押さえのリスクが高まっていくと考えられます。
傷が深くなってからでは、助かるものも助かりません。
それはお金の話でも同じです。
「今はまだ大丈夫」と思えるうちから、行動する必要があります。
具体的には、「いざという時、債務整理の手続きで、自分の返済がどのくら減らせるか」診断を受けておくことです。
こうした無料診断について、詳しい解説とオススメを次の記事でご紹介しています。
カードローンやクレジットカードなど、まだ利用残高が残っている方は、こちらも是非ご覧ください。
そして、あなたの暮らしを守るために、お役立て頂ければと思います。
脚注、参考資料
- [1]いつの間にか容量が減っている商品wiki
- [2]「ガリガリ君」、値上げしても販売10%増 なぜ赤城乳業は評価されるのか? -2016/5/ 9 19:35 J-cast news
- [3]Twitter 「ステルス値上げ」2007年12月31日以前の検索
Twitter 「ステルス値上げ」2008年12月31日以前の検索 - [4]2019年度の日本企業業績見通し-2019年度は6年連続の過去最高益更新を予想-2019年03月19日 三井住友DSアセットマネジメント
- [5]国の税収、過去最高=バブル期超え、60.4兆円-18年度 -2019年07月02日18時40分 JIJI.com(時事通信社)